2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

今日、産まれたきみへ

きみは激しく泣いていた 初めて背負う肉体の重さと、 もう止まることのない時間の速さに怯えて 予想もしていなかった祝福と、 手荒い歓迎の痛みに驚いて きみは激しく泣きながら産まれてきた そんなきみも やがて 今日をしっかり忘れるだろう その涙が乾いた…

従兄弟の子供が産まれた。 という連絡を、昨日の夜もらった。 わーい、わーい。 あれ、でもあの人いつ結婚したんだろう?? まあ、いいや。 そんなわけで、昔はこんな詩ばっかり書いていたなぁと、 ちょっと懐かしい文体を掴んで祝福。

シーソー

公園にはシーソーがありました シーソーの右側には子供たちが乗っています シーソーの左側には神様が一人乗っています 神様はとても重たいので 子供たちは百人 シーソーは誇らしげに吊り合っていますある日 もう一人の神様がやってきて シーソーの左側に飛び…

久しぶりに車に乗ろうとしたら、エンジンがかからなかった。 モーターの回っている音がするから、 バッテリーではなく、スターターが壊れたのだろう。 最近はあまり乗る時間もないし、お金もかかるので、 そろそろ廃車にしようと思っていたのだが・・・。 い…

考察〈会社にて〉

同期の桜が散ったから、夏 些細な変化は時計によく似ている 受付の女の子は 朝からずっと 体温計を口に加えたまま お客さまの顔を忘れ続けている (ところで、その娘の名前が思い出せない) 喫煙所で 部長が吐いたため息を 課長が吸い込むと 僕の口からため…

考察〈理科室にて〉

先生をビーカーに入れて 塩酸で溶かすと 同じだけの虚しさが 胸の中に生まれた 誰かが 質量保存の法則だ、と叫び それはたぶん正しいことだった その日 トスカーナ州の子供たちは ピサの斜塔を蹴り倒し てんで間違っている、と叫んだ それもまた 正しいこと…

詩の隅から隅まで、 素晴らしく言葉で埋め尽くす詩人は、 けっこう多い。 その中には、かなり上手い人もいる。 僕には、そんな書き方はできませんと、 いつも言っているが本音を言えば、 出来ないこともないと思う。 これでも一応、文章で飯を食っている。 …

考察〈海辺にて〉

水平線に帽子を被せている人を見た 世界と対等に向き合うということは それほど 難しいことではないのかもしれない 子供たちに蹴飛ばされた波が 海の向こうで 砂浜に描かれた絵を消している (あるいは誰かを暗い海の底へと) 傷つけることでしか 繋がれない…

久々に「書けた!」って感じの詩が書けた。 でも、タイトルだけ思い浮かばなかったので、 シリーズみたいにしてしまった。 そうするかどうかは未定だけど、あまり縛られないようにしよう。 が、そのせいで全然仕事が終わってない。 というより、大量の仕事を…

昨日は、一年ぶりに髪を切った。 美容師に「今日はどうしましょう?」と聞かれたので、 「どうしてくれます?」と聞き返したら、困った顔された。 本当はボウズにしたかったので、 彼の頭の中にボウズのイメージを送り続けていたのだが、 伝わらなかったらし…