群青の森から
逃げてきたものたちを
ひとつずつ捕まえる
白くやわらかい部分に
サインペンで名前を書き込み
(神聖なものはすべてKではじまる)
ありふれた雑踏の中へと
放り投げていく
グラスのふちでは
たくさんの人々が
あやふやになっている
夜に怯えて目を閉じた少年が
目蓋の裏で
最も深い暗闇に気付く