やさしい人

高い所から見下ろした街には
やさしさ みたいな光が
たくさん走っている
その一つひとつが
ゆっくりと目蓋を撫でて
今日の寒さを忘れさせてくれる
どうしてだろう
遠く離れてみた方が
温もりを感じることができるのは
じっと見つめていると
あたりまえのように涙が零れてくる
あの光の中にいる人たちは
今夜 自分がこんなにもやさしいことに
気が付いているのだろうか