2007-09-19 9月にたなびく かつてアームストロング船長の物真似で 一世を風靡した男が アリゾナ州のみすぼらしい農場で死んだ ひとりの人間にとっては大きな死だが 人類にとってはとても小さな死だった 地球が青いのかどうかさえ 自らの目で確かめることもできない そんなたくさんの人達がそれでも いくつかの幸せと呼べる時間を抱えて 記憶の隅へゆっくりと還っていく 何処までも続いていそうな九月の空の下 かつてアームストロング船長の物真似で 一世を風位した男の墓に立てられた 星条旗が地球の風に吹かれている